私が6歳か7歳の頃でした。父と一緒に森の中を歩いていると、誰かがレンガを積み上げてそのまま放置したような、何かに出くわしました。後で分かったのですが、実は100年以上前に取り壊された建物の残骸だったのです。私は驚きました。それは、とても美しかったのです!

父はシャベルで、そのレンガの周りを掘り始めました。掘っていくうちに、別のレンガの層が見えてきました。いくつかのレンガには、「Tokyo 1920」と彫られていました。私は、父が私をそこに連れて行って、レンガを見せてくれたことがとても嬉しかったです。その日のことを忘れないように、私たちは1個だけレンガを持って帰りました。

その日から、私は古い建物や遺跡全般へ強い興味を持つようになりました。日本中の廃墟を見て回るツアーに参加し、多くの写真を撮りました。廃墟の写真を見ていると心が安らぎますし、よく見るとかつてそこにあったものが見えてきます。人類は昔からずっと進歩してきたのだと思うと嬉しくなりますが、昔ながらの日本家屋が現在においても、もっと建設されたらいいのにとも思います。

日本の建築様式は、世界の中でも非常に特徴的です。他の国では絶対に真似できないものがあります。それを私の視点で見てもらいたいのです。この仕事をもう20年続けていますが、日本にはまだ行ったことのない素敵な場所がたくさんあります。だから少なくともあと20年は続けたいと思っています。また、いつかは日本を出て、世界中の遺跡を撮影したいと思っています。